2016年5月2日月曜日

チェルノブイリから30年

あまり活発な広報活動をやっておりませんけれども 黒姫駅前みんなの測定所 は例年通り、山菜シーズンの到来に合わせて4月初めから公開測定を開始しております。どうぞご利用ください。

さて今年は原発事故による放射能汚染に震撼とさせられた1986年のチェルノブイリから30年の節目に当たっています。日本では九州の真ん中で今なお地震が頻発していることもあってあの大事故を思い起こしている余裕も無いかも知れませんが、放射能汚染は30年後でも決してなくなって仕舞ったわけではありません──例えばオーストリア保健・食品安全局は;
*25日(4月の)までに、チェルノブイリ原発事故から30年を機に同国の森などで植物、土壌などの調査を行い、イノシシ肉から最大で1キロ当たり4711ベクレルの放射性セシウム137を検出したと発表しました、これは同国の食品基準値の7倍超だそうです・・・日本の現行基準に従えば47倍。
*イノシシ肉39検体のうち全体の7割近い26検体で(オーストリアの)基準値を超えたことで、当局は「今なお事故のセシウムが土壌に残り、森の生態系に影響を与えていることが示された」と説明しています・・・セシウム137の(物理的)半減期は約30年ですが、当初の汚染の酷さも伺えますね。
と云うような状況を公開しています。オーストリアはヨーロッパでもチェルブイリに近く、またアルプス東山麓という立地(放射能プルームを受けた山岳の面や麓)は(長野)県下でも汚染の高い軽井沢や佐久地方と若干似たところがありますし、またこの測定所のある信濃町でも斑尾山東面で比較的高い汚染が見られるところも類似です。(yos)