2017年6月22日木曜日

2017年は10時から1時まで

福島原発事故から6年あまりで当時のことが記憶から希薄になってきていますが──

私たちの測定所にもちこまれる検体の数も年々減少して、昨今は公開測定日のために待機していても何もしないで帰ることも多くなりました。これが正直なところの現実です。しかし幸いなことに私たちの測定所は、機材や測定の場の提供に破格の好意を受けており、維持のために掛かる経費がほんとうにわずかなこともあって、こんな状況にもかかわらず今なお活動をつづけておられますし、その原動力となっていることのひとつに、私たち自身が測定をとおして多くのことを、また測り続けることの意義を学んできたことが挙げられるでしょう。
例えば私たちは自分たちの地元である町の公共施設などで土壌の放射能汚染濃度を毎年──町の担当部署の協力と好意も得て──20箇所近く測定し続けています。そして自分たちの町の汚染マップ、福島の原発事故による汚染の状況を知ると同時に、福島原発事故の以前から汚染されていた痕跡もみることができました。また人類の核開発の始まる以前のクリーンな状態もスペクトルを見ながら知ってきました。研究施設のような高精度な測定装置でなくとも測ってみて分かることは多く、こうして得た経験を私たちは大切にしたいと考えています。
そして私たちの町の位置する北信濃地方でもしばしば山菜(ことにコシアブラ)に見られる国の基準値超えが新聞に取りあげられたり、あるいは各地で産地偽装の絶えないことが報道されたりしてる今日です。この春から私たちの測定所でも状況とにらみあわせて測定受付時間を2時間ほど短縮したしましたが──しばしばご利用くださった方々にはダイレクトメールでお知らせしておりますように──測定依頼や相談に応じており、ご利用をお待ちしています(yos)